長年安心して暮らす家は、単に居心地の良さやデザインだけでなく、安全性にも優れている必要があります。
特に、地震が頻繁に起こる国においては、その建物がどれだけ地震に強いかが大きな関心事となります。
今回は、耐震性能の最高基準である耐震等級3に焦点を当て、その重要性とメリットについて深く掘り下げます。
正しい理解を深めることで、適切な住宅選びを支援することが目的です。
□耐震等級3とは?家の安全を守る最高基準
耐震等級3とは、我が国の法律によって定められた建物の耐震基準の中で最も高い等級です。
この等級は、大規模な地震に対しても建物が損傷することなく、また最小限の修繕で済むことを意味します。
このような建物を選ぶことで、居住者は地震の際にも安全性を確保できるのです。
□熊本地震での「耐震等級3住宅」の実証データ
平成28年の熊本地震では震度7の地震が3日間で2回発生しました。
その調査結果によると、耐震等級3の住宅のすべてが倒壊なし(内、87.5%が無被害、12.5%が軽微な修繕)という調査結果が出ています。
画像参照:国土交通省 住宅局「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」報告書のポイント
*耐震等級とは?
耐震等級とは、建物が地震に対してどれだけ耐えられるかを示す指標です。
品質確保の促進等に関する法律(品確法)に基づき、住宅性能表示制度で評価されます。
この制度では、建物の耐震性を含むさまざまな性能が客観的に評価され、購入者が住宅選びの際に参考にできるようになっています。
*耐震等級3の認定メリット
耐震等級3の認定を受けると、地震保険料金の割引をはじめ、経済的なメリットがあります。
これは、耐震性が高いと評価される建物は、地震による被害リスクが低いと見なされるためです。
実際に、耐震等級3の建物では、保険料の割引率が高く設定されていることが多く、経済的にも大きな利点となります。
□耐震性能で後悔しない住宅選び
耐震等級3と称される建物と、その「相当」とされる建物では大きな違いがあります。
正式な認定を受けていない建物は、その耐震性能が名目上のものである可能性が高く、実際に大きな地震が起こった際の安全性が保証されません。
1:「耐震等級3相当」の誤解を避ける
耐震等級3の建物は、法律に基づいてその耐震性が認められていますが、「耐震等級3相当」とされる建物は、その基準を満たしているかどうかが不確実です。
このような表現に惑わされず、実際に耐震等級3の認定を受けた建物を選ぶことが重要です。
当社では、新築住宅では全棟 耐震等級3の認定を受けています。
2:耐震等級1・2では不十分な理由
近年の地震の規模を考えると、耐震等級1や2の建物では、安全性を十分に確保することが難しいことがあります。
大きな地震によるダメージから迅速に回復するためにも、耐震等級3の建物を選ぶことが望ましいです。
これにより、修繕費用の削減や、もしもの時の安全確保に繋がります。
□まとめ
耐震等級3の重要性とそのメリットについて見てきました。
家を選ぶ際には、見た目や居心地だけでなく、その建物がどれだけの安全性を持っているかを考慮することが非常に重要です。
耐震等級3の認定を受けた家は、大きな地震が来ても安心して住み続けられる可能性が高く、経済的なメリットも享受できます。
適切な住宅選びをするためにも、耐震性能について正しい知識を持つことが必要です。