変動金利住宅ローンの返済額は、将来の金利上昇リスクを懸念する人も多いのではないでしょうか。
金利が変動するということは、毎月の返済額も変動するということです。
変動金利住宅ローンには、金利が急上昇しても返済額が大幅に上がってしまうことを防ぐための「見直しルール」があります。
この記事では、変動金利住宅ローンの返済額の仕組みや見直しルール、メリットとデメリットについて解説していきます。
将来の金利上昇リスクを回避したい、できるだけ返済総額を抑えたい、住宅ローンの返済計画を立てたいと考えている方の参考になれば幸いです。
□変動金利の返済額は、どう変わる?
1:見直しルールとは
変動金利住宅ローンでは、金利が変動するたびに、毎月の返済額が変わるわけではありません。
返済額の変更には、以下の2つのルールが適用されます。
・返済額の変更幅制限:金利が上昇しても、返済額は一度に大幅に上がることはありません。
多くの金融機関では、金利が上昇した場合でも、返済額の上昇幅は25%程度に制限されています。
つまり、金利が1.25倍になっても、返済額は1.25倍にはならず、1.25倍の25%、つまり1.3125倍までしか上がらないということです。
・返済額の変更頻度制限:返済額の見直しは、原則として契約日から5年ごとに行われます。
5年以内は、たとえ金利が上昇しても、返済額は変更されません。
2:返済額の変更例
例えば、1,000万円を35年で借りた場合、当初の金利が0.5%だったとします。
この場合、毎月の返済額は約29,000円になります。
しかし、半年後に金利が0.75%に上昇した場合、見直しルールにより返済額は36,250円に上がります。
もし、見直しルールがなければ、返済額は約35,000円に上がっていたことになります。
このように、見直しルールがあることで、金利が上昇した場合でも、返済額の急激な上昇を抑えられます。
3:見直しルールは、すべての住宅ローンに適用されるわけではない
見直しルールは、元利均等返済方式の変動金利住宅ローンにのみ適用されます。
元金均等返済方式の場合、毎月の返済額は一定ではなく、元金の返済額が一定となります。
そのため、金利が上昇すると、利息の返済額が増加し、毎月の返済額も増加します。
元利均等返済方式と元金均等返済方式のどちらが適しているかは、個々の状況によって異なります。
将来の金利動向や返済計画などを考慮して、慎重に選択する必要があります。
□変動金利住宅ローンのメリット・デメリット
1:メリット
変動金利住宅ローンの最大のメリットは、固定金利型に比べて金利が低いことです。
金利が低いということは、毎月の返済額が少なくなり、返済総額を抑えられるかもしれません。
特に、金利が低水準で推移している近年では、変動金利住宅ローンを選ぶメリットは大きいです。
また、金利が下落した場合には、返済額が減額される可能性もあります。
2:デメリット
変動金利住宅ローンの最大のデメリットは、金利が上昇した場合、返済額が増加し、返済計画が狂ってしまう可能性があることです。
特に、金利が急上昇した場合には、返済額が大幅に増加し、家計に大きな負担がかかる可能性があります。
金利上昇リスクを回避したい場合は、固定金利型の住宅ローンを選ぶことも検討する必要があります。
□まとめ
変動金利住宅ローンは、金利が低いというメリットがある一方で、金利上昇リスクも存在します。
返済額の見直しルールは、金利が急上昇しても、返済額が大幅に上がってしまうことを防ぐための制度です。
変動金利住宅ローンを選ぶ際には、メリットとデメリットを比較検討し、将来の金利動向を見据えて慎重に判断することが重要です。
金利上昇リスクを回避したい場合は、固定金利型の住宅ローンを選ぶことも検討しましょう。
当社では、家のトータルコストを削減できる住宅を提供しています。
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