2025年4月に建築基準法が改正以降、建て主様が要望を言わずとも新築住宅であれば、ある程度の「断熱性能」と『気密性能』は担保されるようになってきました。
とはいえ――
「高気密・高断熱ってよく聞くけど、正直よくわからない」
「等級とかUA値とか、専門用語が難しい…」
そんな方も多いのではないでしょうか。
山形のような雪国では、この2つの性能が“冬の暮らしやすさ”を大きく左右します。
今回は、これから新築やリフォームをお考えの方に向けて、できるだけわかりやすいコラムをお届けします。

◆「断熱」『気密』のイメージ

画像の通り、
「断熱性能」とは、ざっくり言うと、セーターやコートをいかに着込んでいるか
『気密性能』は、ウィンドブレーカーやビニールハウスのように、風を通さないか
いくら分厚いコート(断熱)を着ていても、スキマだらけ(気密不足)では寒いですよね。
逆に、ピタッとした服(高気密)でも、薄着(断熱不足)では寒い。
つまり――
断熱と気密は“セット”で考えることが大切なのです。
◆断熱性能とは
断熱性能=「家の熱の逃げにくさ」
冬に暖房で暖めた熱がどれだけ逃げにくいか。
夏に外の暑さがどれだけ入りにくいか。
これを数値で表したものが「断熱性能」です。
断熱性能は、
- ・外皮熱貫流率 UA値
- ・断熱等級4~7
- ・HEAT20のG1~G3グレード
- ・ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
- ・BELS評価
などで表します。
たくさん指標があるので難しく感じてしまうかもしれませんが、
「断熱等級」をまず知るのがわかりやすいかと思います。
日本全国7つの地域区分に分けられ、
山形市・天童市・寒河江市・米沢市など→断熱区域4地域
大江町・西川町・朝日町・新庄市・長井市など→断熱区域3地域
になります。
3地域の方が寒さが厳しいため、より高い断熱性能が求められます。
2025年4月から新築住宅は断熱等級4以上にすることが義務化されました。
しかし国の基準を守っていれば、冬もエアコンだけで暖かく過ごせる家になるとは限りません。
多くのビルダーは、断熱等級5(誘導基準)以上で新築住宅を設計していることが多いです。
サトー住販のJGSmart住宅は、断熱等級6+以上を標準としております。
それが光熱費を削減しつつ、灯油を定期的に買わないで快適に過ごせる断熱性能だと考えております。
断熱性能について、さらに詳しく知りたい方は来週に
実は様々ある「断熱性能の基準」について [2026年]
というコラムをupしますので、ご覧になってみてください。
◆気密性能とは
気密性能=「家のスキマの少なさ」
どんなに断熱材が良くても、スキマ風が入ってきたら意味がありません。
気密性能は、C値(相当隙間面積)という数値で表されます。
- 数値が小さいほどスキマが少ない
- 冷暖房効率が上がる
- ホコリや花粉が入りにくい
- 防音性も向上
というメリットがあります。
C値については、住宅の構造や窓の性能、換気設備によって大きく変わります。
ちなみに、やまぽっかの家(やまがた省エネ健康住宅)の気密性能は
C値=1cm²/㎡以下とされています。
◯既存住宅の気密性能
実は、既存の木造住宅の多くは、気密性能を十分に意識して建てられてきたわけではありません。
そのため、知らないうちに熱が逃げているケースが多いのです。
当社でも既存住宅のC値を測ってみたことがありましたが測定不能と出たことがあります。
◯断熱工法での違い
また、断熱の方法を”ウレタン吹付け工法”にしている住宅は、
気密性能が担保されやすいと言われています。
サトー住販のJGSmart住宅は、外断熱+高性能グラスウール充填の断熱工法ながら、
C値=0.5cm²/㎡以下が平均です。
なぜ当社では、ウレタン吹付け工法を採用していないのかは、いくつか理由があります。
ですが、話がそれてしまいますのでここでは割愛いたします。
◯換気システムでの違い
住宅換気システムでも差が発生します。
従来の3種換気設備(居室に自然吸気口、洗面やトイレに機械換気)よりも、
1種換気システム(吸気排気ともに機械換気)の方が家に穴を開けないことが多いので、
気密性能が高くなりやすいです。
また、施工時にエアコンや給湯器などの配線の貫通穴などは気密処理をすることが重要です。
◆まとめ
✔ 断熱性能=熱を逃がさない力
✔ 気密性能=スキマをつくらない力
どちらか一方では不十分です。
両方がそろってこそ、本当の快適な住まいになります。
断熱・気密を高めた住宅は、
- 光熱費を抑えられる
- 冬でも足元が寒くない
- 灯油ファンヒーターに頼らない暮らしができる
という、家計にも体にも優しい住まいになります。
リフォームをご検討の方へ
ご自宅やご実家のリフォームをお考えの方は、
まずはLDK周辺の断熱改修がおすすめです。
それが――
冬に灯油ファンヒーターと「バイバイ」する一番の近道です。
断熱性能や気密性能は、数字だけを見ると難しく感じますが、本質はとてもシンプルです。
「山形の冬を、家の中では快適に過ごせるかどうか」
これから家づくりを考える皆さまの参考になれば幸いです。
<参考出典>
